日産がなんだかヤベーことになってますが、
そんなキナ臭い話はワイドショーに任せておいて、
今回は「日産やるじゃん」なお話。
先日銀座に出向く用事があったので、
見てきたんですよ、GT-R50。
2019年がGT-R誕生50周年、
2018年がGT-R50のデザインを依頼されたイタルデザインが創業50周年と、
50尽くしってことで企画されたこのGT-R50。
当初は1台作って話題振りまいたらハイおしまいの
コンセプトカーかと思われてましたが、
ここに来て50台の限定生産&市販化を発表。
こんな無茶なクルマを市販化!? 50台限定!?
なんて思ってたら、お値段なんと90万ユーロ!
約1億7000万円!
こんな価格のスーパーカーっていうかハイパーカーを
日本のメーカーが売るってのはスゴイ話だなと思いつつ、
「やるじゃんニッサン」という期待もあったので
一度直接見たかったというワケ。
とにかく気になってたのが、この価格。
ベースとなったGT-R NISMOの価格が1870万円なのに、
あちこちリデザインしたからってそれが1億7000万円になる?
高すぎない? 話題先行?
などといった疑問を抱えつつ、銀座に突撃。
あーなるほど。コレはカッコ良い。
見た瞬間、GT-Rベースの“カスタムカー”とはレベルが違うってのがわかります。
これはまさに“コーチビルド”。
鼻っ面もトンガってて純正GT-Rよりもかなりシャープな顔付き。
ただ正面から見たときの顔はちょいナマズ系。
ライトが相当離れてるのでどうしてもフィッシュ感あり。
NASAダクトの内側だけゴールドになってるのはイイ感じ。
1億7000万円のクルマなのに、こんなフツーのエアロキャッチ使っちゃうの?ってなところも気になりつつ。
ホイールは非対称デザインのスポークが特徴的。スポークの半分はカーボン仕立て。当たり前ですけど、ショールームなんでホイールのNISSANロゴがちゃんと正位置です。
ボンネットキャッチはペアで1万5000円くらいの市販品ですが、サイドミラーは気合いの入ったデザイン。
で、やっぱスゴイのがリア周辺のデザイン。外板から中身が露出しちゃったみたいなレイヤード感があって、この部分を完全にゴールドにしちゃってる思いきりの良さがスゴイ。かなりアイアンマンを連想させますが。
可変ウィングの支柱部分。カーボンとビレットメタルの組み合わせが嫌いな人はいないでしょう。
そんで実車見ていちばんビックリしたのがコレ!テールランプ、全部“浮いてる”んです。飛行機のウィングに付いてるジェットエンジンみたいな感じで、ランプ部分はボディと接触せずに浮いてるんですよ。しかも中空構造で空気が抜けるようになっていて、発光部分は完全なリング状になっているという。スカイラインのアイコンである丸テールを、こんなデザインで処理してくるとは!
ルーフ上のフィン先端がクリアなのは、ハイマウントストップランプか何かなのでしょうか?エクステリアほどキレてないけど、インテリアも専用設計。メーターはMOTECのダッシュロガーをそのまま付けていると、クルマに詳しいカメラマンが教えてくれました。ということは制御もMOTEC?エンジンは全部ニスモで手組みされたスペシャルメイドらしいです。インテリアのマテリアルはカーボンにアルカンターラにレザーにと贅沢の極み。というわけでいろいろ眺めていくと、エアロキャッチやMOTECロガーなんかの市販品がチラホラ使われつつも、メーカークォリティでテールレンズとかミラーとかインテリアを作り込んでいるので、それの型代とか考えるとこの値段になるのかな、と思いました。
50台ってのは全世界での生産台数で、日本への割り当ては2~3台らしいですが、どんな人が買う、もしくは買ったんでしょうね。あとこれに日本でナンバーが付く仕組みとか詳しく知りたいですね。
ちなみにこのGT-R50がグレーメタリック&ゴールドのカラーリングにしたのは、かの有名なケンメリGT-Rレーサーへのオマージュだそうで、銀座のショールームにはこちらも展示されていました。そう考えるとGT-R50、ホイールはゴールドにするべきだったのではとかいろいろ考えちゃいますね。
まーとにかく、日本の自動車メーカーが、イタリアのカロッツェリアに作らせたコーチビルドマシンを1億7000万円のプライスで50台市販した、って事実は快挙ですよね。
会社の体制が整ったら、またこんな面白いクルマを出して欲しい!
やっちゃえNISSAN(脱税以外)!